いろいろなでメディアでも紹介され
物としてのアルパカラフト、
並びに、リバースポーツにおける
パックラフティングというジャンルが
知られつつあるかと思いますが、
山・海同様に、川(パドリングスポーツ)にも当然「リスク」が存在し
それに対処する「基本技術」があるという
情報に触れることが少ないように思います。
■これからパドリングスポーツを初める方、
興味を持っていただいている方に向けて、
◯「リスク」があるが、分かりにくい部分もあり、正しく恐れることが難しい
◯「技術」があれば、「リスク」は"ある程度"コントロール可能で、難しい所でも楽しめる
ということが、もう少し伝わればいいなと考えております。
また、アルパカラフトならではの点
サニーエモーションのツアーではどのように伝えているのかという点も
交えてお伝えさせていただきます。

■川下りは、全く経験のない方が
ボートを買ったらいきなりできるものでしょうか。
川下りをしない人には、フットエントラップメント
(流された時、立とうとして川底の岩などに足が捕捉されること)
にはじまる、具体的なリスクを知られていないことがほとんどだと感じます。
また、講習や本などで知識があったとしても
フィールドでの経験を重ねないと
実感として怖さを感じることは難しいと思います。
過度に恐れすぎるということもあるかと思います。
自分自身、リバーガイドを始めて数年は
激しい川で流されても、怖さより楽さが先行し
本当に危険な体験をするまでは
なかなか怖さを実感することはできませんでした。
四国吉野川でガイドしていた時に
「 River is River 」
という言葉を聞きました。
「どんな川でもなめるな、なめたら危険
激しい川でも緩い川でも危険は存在する」
という意味だと記憶しています。
■例えば、「リスク」を正しく見積もれなかった
例を挙げるとすれば、
「緩い川にしか行かないから技術は必要ない」
と思っていたが、ゆったり下ろうと思っていた場所で
「橋脚にラップした(張り付いた)」とか
「カーブのアウト側の護岸ブロックに吸い込まれそうになった」など
笑えない話を耳にすることもあり、
緩く見える場所でも、重大な事故につながる要素は
いくらでも隠れています。(※実際は隠れていませんが)
スタート地点ではゆったり流れているように
見えても場所によっては流れが出てきますし
橋脚やコンクリートブロック、堰堤などは
自然の摂理に反して、
流れの中に設置されていることも多く、
何もしないで、ただ流されているだけだと、
危険な方向に行ってしまうような
シュチュエーションも多いです。
危険な目にあってから気付くのでは遅いこともあります。
重大な事故はそのような時に起こるのではないでしょうか。
(※水圧は流速の2乗に比例、人間の力が及ばない場合も多い)
■逆に、知識・経験・技術があれば、"ある程度"は
「リスク」をコントロールして楽しむこともできます。
(※あくまでも"ある程度"で、100%の安全はないかと思います)
1つ例を挙げるとすれば、
激流で行われるカヤックなどによる滝落ちや
雪山で雪崩が起きるような急斜面での
スキー・スノーボードによるパウダー滑走などは
何も考えずに行っちゃってるのではなく
時間をかけた入念な下見とチェックの上で
必要な能力を習得した人が
勝算がある事にチャレンジしていると思います。
(それでも事故は起こりますが)
■アルパラフトを購入していただく場合に読んでいただく
【安全に関する警告】
の内容ですが、これは形式的なものではなく
かなり現実的な警告になっております。
PFDの着用などは当たり前のこととして
購入した際に、適切なレッスンを受ける必要があり、
1人で行かないようにと記載しております。
転覆した際の対処についても
考えておかなければなりません。
準備しなければならないことは結構多いです。
現在の日本おける川下りは
スキーなどと違い、安全を管理されたゲレンデがなく
怪我をしたら助けてくれるパトロールもいないので
いきなり自己責任にさらされます。
死ぬも生きるも自分の自由だと言う方の
行動にまで言及することはできませんが
基本的には、経験者の指導のもとで
川下りを初めていただきたいと思います。
■ここまで危険について書いてきましたが
サニーエモーションのダウンリバーツアーでは、
初めての方に参加していただく
「トレーニング&ダウンリバー」コースで、
流された場合どうするかなどの
川下りにまつわる「リスクに対する基本的な知識」に始まり、
実際に下りながら
エディキャッチ、フェリーグライド、ストリームインなどの
「基本技術(概念)」をレクチャーしています。
ツアーに続けて参加していただき
順調に上手くなっていただければ、
最短で3回目で天竜川鵞流峡をガイドしております。
基本を学ぶのが早いアルパカラフトを使い
然るべきガイド(引率者)がいれば、
このようなフィールドに3回目で行けてしまいます。
経験者が、初心者を川に連れて行きやすいという点は
アルパカラフトの大きな魅力の1つではないでしょうか。
逆に言うと、上手くなったと過信しやすい
ボートでもでもあるので
経験が浅いうちは注意が必要です。
(自戒の念を込めて)
天竜川鵞流峡は年間を通して水量も多く、
波は高いのですが、岩などが少なく
比較的安全にホワイトウォーターが楽しめるフィールドです!
SunnyEmotion PR3ダウンリバーツアー天竜川 鵞流峡 DownRiverTour Tenryugawa "Garyukyo" from SunnyEmotion on Vimeo.
サニーエモーションのツアーでは
なるべくゲストの経験値が上がるように
その日の開催河川を決定しています。
そして、遠い未来か、近い未来に
自分の背負っている責任を認識した上で
ご自身がリーダーとして川に行っていただき、
それまでの経験を役立てて
リスクをコントロールした冒険
をしていただければ最高だと考えております。
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